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重い!なのになぜかスッキリ!『ジョーカー』 [映画]

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アメコミという姿を借りた、狂人の犯罪者の誕生を描いた作品であり、これを面白いと評価してしまう自分自身に疑念を感じてしまう。
この映画、ネタバレなど無い、観客のほとんどが知っているであろう、善良な青年がジョーカーへと変貌していくストーリー、これ以外に説明しようが無い、意外な展開もどんでん返しも無いし、バットマンとの絡みもない(ウェイン家との絡みはあるが)、主人公アーサーの辛い境遇が淡々と綴られていく。
作品全体の雰囲気はとても思い、社会の底辺ともいえる環境で生活し、精神的な病も患っているアーサーであるが、まじめに人を喜ばせることに生きようとしている姿に観客は共感する、映画が全てアーサーの視点で描かれるため、必然的にアーサーと思考が一致することになる。
だからアーサーの鬱積した精神が弾けてジョーカーへと変貌していくときに、同じような開放感を感じてしまう。
前半で鬱積された恨みつらみが後半で爆発するという、いわば「必殺仕事人」的なスッキリ感だが、この映画では対象が悪代官ではなく、普通の人々であり、アメリカ社会。
そして、こんな狂人が本当に居そうという危機感が、「ちょっと待て」という気持ちになる。
アメリカでの上映状況を伝えられている通り、ある意味危うさを含んだ作品であるが、間違いなく見ごたえがある一品。
2019/10/7
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